Linuxを極める
いきさつ
今までは各種ツールを組み合わせて毎朝ダウンロードしていた。インターネット関係ではNetscapeに波乗り野郎に小次郎にポイントキャストを、補佐ツールとしてRWATCHにRocketMouse。この環境にはそれほど不満はなかった。
が、あるとき突然波乗り野郎がいまいちに思えてきた。ダウンロード機能には問題はない。ちゃんと指定したとおりに持ってきてくれるし、CGIに対応しているし、ディレクトリ構造そのまま再現してくれるし。ただ、それにアクセスする機能がてんで弱い。できるのは更新された一覧が出るのでそれから辿って見るだけ。先頭をCGIページにしたときはその一覧にものらない。私のようにダウンロードしたものを他のマシンから見ようとすると、ダウンロードすると決めたリスト一覧すら出てくれない。検索機能も全然ないし、サムネイル機能もないし、数日前にダウンロードした時のデータを見ようと思っても更新されていたら上書きされちゃってて見ることができない。
更にはダウンロードするURLの指定も、いちいちプロパティ画面を出さないと変更できなくてとても不便。100個登録してあるURLのダウンロードする日を変更しようと思うと相当な努力が必要だし、どのURLをいつダウンロードしようと設定したかの確認もいちいちプロパティーを開く必要がある。設定ファイルもバイナリで出力されるので、これを編集するのもやってられない。URLの一覧も出力できない。
他のダウンロードツールも探したが、どうも良さそうなのがない。多くはCGIに対応できていない。世の中にはもっと私好みのものもありそうなものだが、はっきり言って探し出すのがめんどくさい。その手のツールはごまんとあるし、使えるかどうかわからないツールをとっかえひっかえ試すのかと思うとうんざりしてしまう。それなら自分で作ったほうがよっぽどましだ!って感じで、ちょっと作る気になった。ただ、RFCやらなんやらを読みまくらないとならなそうだし、Windowsプログラムのこともよく知らないしで、ちゃんとしたものにはならない気はする。
で、どうせ作るなら今の不満な点も解消したいと思っていて、考えたのはニュースもメールもWebに統合するってこと。今の発想では、Webと同じようにしてニュースグループも指定できるようにして、ダウンロードしてきたのはHTMLにして、ブラウザでアクセスできるようにする。メールも同様。ってとこ。投稿、メール送信もCGIで可能にして、接続時に一気に送信...とか。
うーん、そうなるとWindowsNTで作るよりもUNIX(系)で作るほうがよっぽど簡単なような...ソースも豊富にあるし。WindowsでやるときはソースはUNIXから持ってこれるとしても、インターネット接続周りとか、ユーザインタフェースとか、Windowsでは知らないといけないことが多いし。でもUNIX(系)でやるとしたら、もう一台マシンを用意するのかなぁ。それはもっと嫌だなぁ。そもそも、今のH/Wの混沌とした状況が嫌でS/Wに逃げようとしているのに、更にもう一台どうでもいいマシン(例えばCeleron300Aを使ったりとかして)作るのはいやだなぁって気分だし。
とか迷っているうちに、「Linuxを知っておくのもいいかも」と考えて、たまたま連休だっこともあり、ひとまずインストールしてみようと思い立った。ここではLinuxに関して記述していく。
インストールパッケージ
Linuxは主にインストール方法が違っている、いくつかのパッケージを選べる。今の主流はRedHat系のGUIのやつ。Turbo Linuxも同系列(日本語化されている)。インストールは比較的簡単(らしい)。対してSlackWareはテキストベースで、知らないとインストールは結構大変。そして私の選んだのはSlackWare。サーバーにしようと思っていたのでGUIは必要ないし、内部もよく知っておきたいと思ったので。(この選択は大間違いだった気がする。大量の時間を無駄に過ごすことになった。)
インストール媒体は書籍付録のもの。なるべく新しいものを探して、SlackWare3.40が付いていた「Linuxインターネットサーバ構築入門(LOCUS発行、主婦の友社発売)4000円」を買った。ただ、本のどこを探してもCD-ROMの中身について触れられていない。Slackwareはフルパッケージなのか?JEとかはあるのか?他のインターネット関連ツール(本で紹介されているもの)はみんな入っているのか?(※)
この本にはインストールに関してはまったく出ていないので、「入門Linux(D ART発行)2300円」も買った。注意すべき点など細かい点は本を参照できるし、なにより入手が簡単なので、新しいバージョンが付いているなら書籍付録はお勧めだ(と思う)。もちろん、秋葉原なんかで最新版のCD-ROMを買って、更に適当な本を買っておくほうがもっといいと思う。私はわざわざ秋葉原までいく面倒さを嫌って近くの本屋に売っていたもので済ました。他には3.0とか3.1とかが付いている本もあったが、「古い」ってだけで中身も見ずにパスした。 ちなみにすでにSlackWareは3.50が出ている。今から考えると、CD-ROMの新しさよりも本の内容の充実度の方が重要だと思う。ちゃんと書かれてないと後々苦労する(インストール時だけでなく、その後使っていく上でも)こともあろうと思う。古いCD-ROMも一度インストールしちゃえば、ダウンロードしてきた新しいカーネルに入れ替え(いわゆるカーネルの再構築)ちゃえばいいんだし。
「入門Linux」は、ごく基本的なことが細かく書いてあって結構いい。が、ネットワークについてとかカーネル再構築についてとかはまったく触れられていない。「Linuxインターネットサーバ構築入門」の方はネットワークに関しては結構書いてあるし、カーネル再構築に関しても触れてられている。が、インターネットとの接続はルータ経由だとしてPPPについては書いてないし、SAMBAとかNFSとかニュースとかにも触れていない。そこで「Networking Linux(アスキー発行)2800円」も買った。それでもPPPサーバについてはあまり触れていない。
最初の状態
新しいOSをインストールするときに問題になるのはHDDのどこの領域に入れるかってこと。幸いにして私のところでは結構空きがあるので、適当なところに入れられる。
インストールする前の私のパソコンのHDDの状態は、
IDE プライマリマスター(3.2G)
基本DOS領域(1G)
Windows98のDOS部分のみ(インストール後\WINDOWSディレクトリを消している)。
NTのブートローダ、NTのスワップファイル。
拡張DOS領域(2G)
NTFSでフォーマットして、NTをインストールしてある。
SCSIディスク1(1G)
拡張DOS領域(1G)
NTFSでフォーマットして、NTのデータが入っている。
SCSIディスク2(430M)
基本DOS領域(430M)
ワーク用。適当に使っている。
SCSI CD-ROM
そしてSCSIディスク2をフォーマットしてLinuxをインストールすることに決めた。
他に特殊な状況として、
といった点がある。
インストールする
Linux(SlackWare3.40)を入れようとしたら次々と問題が...
・98年9月12日
・98年9月14日
Linux
ここで突然、Linuxを入れることにした。どうもEirGrabberは使えなさそうなことがわかったのでNTの環境は今までどおりで変えないことにした。そして遊びでLinuxをインストールしてみた。最終的にはインターネットのサーバーにするつもりではあるが、今はLinuxのことが全然わかっていないのでまずは勉強である。そのことについてはLinuxを使うにまとめておく。Linux通には当たり前のことだし、Linuxを使わない人にはどうでもいいような話で面白くないことしか出てきそうにないけど。
一応言っておくと私はUNIXは1ユーザーとしてちょっとだけ使ったことがあるだけでシステムに関してはまったく知らなかったし、Linuxも9月10日まではまったく何も知らなかった人である。また、Linuxに入れ替えようと思ったのは単に今のマシンがNT4に耐えられない(というか私が今の遅さに耐えられない)からであって、今後はNTよりLinuxが重要になると考えたからとか、NTを極めたので他も極めようと手を伸ばしたとか、3台目を作る言い訳を用意しようとか、そういった話ではない。
SCSIアダプタ入れ替え
LinuxでDC310Uが使えなかったので、adaptecのと入れ替えた。Linuxの設定も一段落したのでNTでも動かすかと思ったら、SCSIが使えない。adaptecのドライバを入れていないから当然なのだが。ドライバを入れようにもHDDに置いていたNT4のi386下は消しちゃったし、(SCSIの)CD-ROMもMOも使えないし、FDDも外しちゃったし、ネットワークも設定いじっちゃてて使えないしで、インストールできない。何度か起動しなおしてネットワークを使えるようにして、ドライバはインストールできた。
実はLinuxの設定後、NTを起動できるようになるまでも大変だった。DOSが起動できるのでここでWINNT /Bを実行しても、何が気に入らないのかインストーラが終了してしまう。今まではCドライブを10MバイトにしていたのでWindows98もインストールできない。仕方ないのでWindows98をインストールできるようにパーティションを切りなおして、Windows98をインストールして、ネットワークを使えるようにして、ネットワークドライブでWINNT /Bを実行して、なんとかNTブートローダをインストールした。(こんなことやるよりも、素直にFDDを付けなおしたほうがよかったような。)
更にBOOT.INIを取っておかなかったので、BOOT.INIを適当に書いて起動できる数値をなんとか探し出した。結果はmulti(0)でpartition(3)。そんなこんなで4連休はつぶれてしまったのだった。
・98年9月15日
これでようやく使えるようになった。PROXYもきちんと使えているもよう。ここまでで4日目が終わった。
・98年11月5日
Linux
別に私が注目したからではないだろうが、世間はLinux周りが騒がしい。私はというとどうもものにならなそうなのでちょっとあきらめつつある。設定とか運用とかが少なくとも楽ではない。世のSE達はこんな大変なものを使おうとしているのか?ディストリビューションによってはもっとましなのかもしれないが。次はRedHatかDebianでも使ってみたほうがいいのかな。あまり変わらないと思うけど。Xを使ってみるのが先かも知れないが、Linuxのほんとの良さはサーバーだと思っているのであまり使う気がしていない。
波乗りでディスクフル
ふと気がつくと波乗りが途中で(20個くらいダウンロードした辺りで)終わってしまうようになった。エラーも出ない。余計なファイルを消したり、ダウンロードするディレクトリを変えたりといろいろといじった結果、ダウンロードしているディスクがいっぱいなだけだった。しかしエラーも出ずに終わる(しかもリンクもちゃんと書き換えている)とは...これからもディスクがぎりぎり足りないくらいになると、なぜか更新されないページができたりするのだろうか。
ディスクがいっぱいになったのはLinuxのためにFATでフォーマットして使っていたためだと思われる。250Mしか実体はないのに800Mものディスクスペースを使われていた。OSをVer.5にしたのでFAT32にしたところ400Mほどで収まった。
「Linuxによるインターネットサーバー構築入門」のCD-ROM
apache1.2.4
Sendmail.CF 3.5β
CERN httpd 3
PJE0.1.1cm
Slackware3.4.0
http://www10.plala.or.jp/p205tb16/linux.html