ATI Radeon9000Pro
DirectX8世代のビデオカード。それまで使っていたTNT2よりも格段に速く、発熱もそれほどでもなかったので満足できた一品。ただドライバによってその性格がコロコロ変わり、別の意味でも楽しめていた。
- 2002年8月15日
RADEON 9000 PRO
久しぶりに買い物に行き、3品を買い込んできた。まずはRADEON 9000 PRO。15000円くらいするもんだと思っていたら、なぜか既に12000円程になっていた。ので思わず買ってしまった。今まではTNT2Ultraだったので、かなりのバージョンアップだ。今までも速度的に不満があったわけではなかったが、多少のスピードアップと共に発熱の低下を望んでみた。
さっそく取り付けて付いていたドライバ(7.73)を使っていたのだが、なぜか時々フリーズする。ATIに行って探すと多少新しいドライバ(7.74)があった。のでインストール。怪しかったBIOSのAGP周りの設定をデフォルトに戻して、パワーストリップもアンインストールした...ところ普通に動くようになった気がする。
だが、なんか発色具合がいまいち。白黒の境辺りがどうもケバい(いわゆるリンギング)のでどうも疲れる。ちょっと失敗だったかな〜。
- 2002年9月14日
RADEON9000PRO
買ってからずいぶん経つが、ここらで現状をレポートしておく。性能やらサイズやら熱やらは最初から折込済みなので、その他の使用感について。
TVアウトについて。最初から予想できていたことだが、やはりTVアウトは使い物にならなかった。問題点はいくつかある。
まずBIOS画面がTVアウトに出てしまう。Windowsの起動画面もTVアウトに出てしまう。これはTVオンリー使用時にはいいのだが、私のようにたまにTVにDVDが出せればいいやという用途には向かない。まあシステム(パーツ)をいじらないのならばこれでも我慢できなくはないが。またTVアウトにするとモニタ出力の信号タイミングが変わってしまってモニタの調整をやり直さないといけない。CRTならまだいいのかもしれないが、液晶だと調整が面倒だ。
続いてシアターモード。これはビデオアクセラレータが効いているときにはTV出力はこのアクセラレータ画面を振るサイズで出してしまう機能(効いていないときにはウィンドウ画面が出る)。便利で使えることは確かなのだが、次の問題なんかがあって使う気にならない。普段私は1024*768画面である。このサイズでもTVアウトに出力されるのはいいのだが、出る画面はどうやっても縦方向がオーバースキャンにならず、TV上ではどうしても黒帯が入ってしまう。これに合わせて縦横比を調整すると、当然横にも黒帯が出るので、多少小さい画面になってしまう。また出力映像もぼやけていて(私には)見るに耐えない。
ビデオアクセラレータの出力を出しているので、ウインドウ画面上で縦横比がおかしいものはTV上でもおかしく出る。具体的にはメディアプレイヤーで352*240や720*480などをウインドウ表示していると横長に表示されるが、これがそのままTVに出てしまう。当然フルスクリーンにするとモニタ上でもTV上でも縦横比は正しくなるが、これではシアターモードの意味がない。 というわけで、今ではTVアウトは外してしまっている。今のところ不都合はない(代わりにTNT2からの変更の意味も薄い)。そういえばFSAAは常にオンにしているので、その辺り(800*600ものなどをプレイするとき)などに恩恵が出ているのかもしれない。
そしてドライバについて。これはかなり痛い目にあっている。付属していたのは7.73というバージョンで、Web上には7.74というバージョンが公開されている(なぜか7.73はWeb上にはない)。最初に7.73を入れていたがどうもハングするなどの問題が出がちだったので、7.74に上げて解決していたつもりだった。これでHydraVisionもTVアウトも大きな不都合はなくなったのだが、いつのまにか特にビデオ・DVD再生時にハングする現象が発生するようになってしまった。のでドライバを全て削除して、7.73版に戻して、ビデオ関係のコーデック、キャプチャアプリケーション、編集アプリケーション、オーサリングツール、DVD焼きソフトなどを全て入れなおした。途中PowerDVDが入らず苦労したが、DVDドライブ付属のメディアでは、DVDitSEを新規インストールすると、自動的にMyDVD,PowerDVDもインストールされるもよう。一応DVDitSEをインストールしたディレクトリ下にPowerDVDとWinDVDのインストールモジュールも展開されているので、これを使うことも可能。そういえばPowerDVDを再インストールできなかったので、このWinDVDをインストールして使っていたのを思い出した。
とにもかくにも全てを入れなおしたら、特に問題なく動くようになったもよう。ドライバをこれ以上いじるのは怖いので、このまま7.73でいくことにした。
- 2002年10月14日
RADEON9000PRO マルチモニタ
今のPCはリビングで使っている。使う場所は一定していないので、移動が楽なように液晶モニタとワイヤレスキーボード・マウスを使っている。が、液晶モニタは1024*768と狭く、また発色もよくないのが気になっていた。そこでRADEON9000PROにあるセカンドディスプレイコネクタ(DVI-I)を使ってCRTとマルチモニタ構成にすることにした。
適当なDVD-I - RGB15pin変換ケーブルを購入し、接続してみた...のだが、困ったことにえらくゴーストが出る。困ったことにというよりはもう使い物にならないくらいに出る。2〜3ドットくらいずれたところにメインのゴーストが、10ドット以上ずれたところに薄めのゴーストが出ている。これではPCモニタとしては使えない。もしかしたら2mある変換ケーブルの問題なのかもしれないが、困ったもんだ。仕方ないのでCRTと液晶の立場を逆にし、CRTは1600*1200でRGB接続、液晶は1024*768でDVI-Iからの接続にした。当然液晶のほうはゴーストがひどい。ケーブルが悪いかもしれないので、今度は変換コネクタを試してみるつもり。
更にWindowsのマルチモニタは両方が使えることが前提に設計されているので、液晶のみで使うのはちょっとつらい。ATIユーティリティのHYDRAVISIONやホットキーを使えば何とかなるのかもしれないので、研究中。
- 2002年10月17日
RADEON9000PRO マルチモニタ(続き)
まず結論としては、残念ながら(私の買った)このボードのセカンダリ出力はゴーストが出てしまうものだったようだ。CRなどのチップをケチった結果なのか、9000PROの初期段階ではこういうものが出回ってしまったのか、最終的にもこういうものなのかは不明だが、このボードでは改善の余地がない(チップをコテコテ取り付けることで改善できる可能性はあるが)ことはわかった。ATI純正BOX品でも買っておけばよかったのかもしれないが、後の祭り。同じボードを2枚買う気はないので、これはこのまま我慢して使い続けることにした。
それはさておき、RADEON9000PROのマルチモニタの使い方に関して。基本として出力はアナログRGBと、DVI-I/TV-OUTの2系統の出力がある。DVI-Iの方はDVI-Dのデジタル出力と、アナログRGB変換コネクタを使ってのアナログRGB出力(DVI-A)との2種類の出力が可能。基本的にDVI-IとTV-OUTは同じ出力が出る。
まずはできることから。(6166ドライバ+3027コントロールパネル=7.76セット=カタリスト02.3の場合)
(0)どちらかのみに表示し、他方には出力しない
(1)一方をプライマリ出力に、他方をセカンダリ出力にしたマルチモニタ
(2)一方をプライマリ出力にして、他方にも同じ出力を出すミラー
(3)一方をプライマリ出力にするが、他方にはビデオオーバレイ画面のみを出すシアターモード
(4)両方を同じサイズのデスクトップにして、合わせて1つの横長デスクトップにする
この中から選択できる。(3)設定のときにビデオオーバレイ画面がない場合には自動的に(2)状態になる。また(1)ではそれぞれの解像度、リフレッシュレートを別に設定できる。(2)ではそれぞれの解像度は別に設定できて小さい方は大きい画面の一部をスクロールさせながら表示するようになるが、リフレッシュレートは同一になる。(3)ではビデオ画面はフルスクリーンになるがアスペクト比は変化しない、つまり352*240の横長ビデオはメディアプレイヤーのフルスクリーンと違って3:4には変更されず、横長のままである。(4)は(1)とは違い、Windowsとしては単一のデスクトップとして扱われる。よってタスクバーは両方にまたがって表示されるようになる。
やり方。
(1)WindowsXPの通常のマルチモニタと同じ。画面のプロパティで最初からアダプタが2つ(SAPPHIRE RADEON 9000 ATLANTIS PROとSAPPHIRE RADEON 9000 ATLANTIS PRO - Secondary)あるように見える。デフォルトでは一方のみが有効で2番目は無効になっているので、[2]を選択して、「Windowsデスクトップをこのモニタ上で移動できるようにする」のチェックを入れて「適用」する。するとDVIにつないでいたモニタにも表示が出るはず。[1][2]それぞれの解像度の変更ができ、それぞれの詳細のモニタタブでリフレッシュレートの変更も可能。デスクトップ画面の位置関係も変更可能。また「このデバイスをプライマリモニタとして使用する」チェックを入れて適用することで[2]をプライマリにもできる。プライマリモニタにはスタートボタンやタスクバーが出て、Direct3Dなどの表示がされる。ツールバーはそれぞれのモニタに別のものを設定できる(逆にまたがっては表示されない)。ただし、「自動的に隠す」ツールバーは各辺に1つしか設定できない。一方のデスクトップ上辺に隠すツールバーを置いた場合、他方のデスクトップ上辺には隠すツールバーが置けなくなる。
(2)まずは画面のプロパティで一方のモニタ出力をさせないようにする(「Windowsデスクトップをこのモニタ上で移動できるようにする」のチェックを外して「適用」)。この状態で詳細の「ATI画面」を見ると、一方のモニタは@ボタンが押されていて、他方は赤ボタン表示になっている。ここで赤のボタンを押すとボタンは水色になってミラー表示される。[○]がプライマリで、[□]がミラーを表している。ここでモニタのプロパティでそれぞれの設定ができるのだが、なぜか解像度やリフレッシュレートの変更は不能。解像度は(1)時点でのものが、リフレッシュレートはプライマリと同じものが使われる。解像度が異なるときには小さい方はスクロール表示になる。
(3)(2)の状態で、「ATIオーバレイ」タブでシアターモードのチェックを入れる。この状態でビデオオーバレイが使われると、自動的にフルスクリーンで表示されるようになる。
これらの設定はどのユーザでも共通のものになるようだ。従ってデスクトップユーザの時にはマルチモニタ、ゲームユーザの時には単一モニタといった具合にユーザ切り替えで画面モードを変更することはできない。またミラーにするとツールバーやアプリケーションウインドウはひとつの画面に集約される。その後マルチモニタに変更してもツールバーなどは元には戻らない。アプリケーションで位置を覚えているものの場合、マルチモニタ時に終了して、ミラーや単一モニタで再びアプリを起動すると、画面外に表示されてしまう。移動などを使う必要があるが、ウインドウ位置は記憶するくせにキーボードで移動ができないようなアプリケーションでははまることになる。
(0)-(1)-(2)-(3)は再起動することなく変更可能なため、モニタを並べているときにはマルチモニタにして、並んでいないときには使う方を単一モニタに変更して使うといったことが可能。(でも変更時には一方にのみ画面のプロパティが出るので、両方が使えている状態でないと変更しにくい。)この辺りをキーボードショートカット設定していると便利に使えそうだが、(0)-(2)間はキーボードショートカットが使えるが、(1)との間は使えないためにマルチモニタから単一デスクトップへは変更できない。
- 2002年11月7日
RADEON 9000PROのマルチモニタその後
いろいろ試してみたマルチモニタだったが、最終的には「セカンダリの画質は使い物にならない」を結論として、使わなくなってしまった。今ではCRTと液晶の択一使用で、手でRGBコネクタをつなぎなおすようになっている。これで困るのは画面の解像度の変更と、入力可能リフレッシュレートの選択。私は液晶では1024*768の60Hzで、CRTでは1600*1200の75Hzで使用することが多い。液晶をつないでWindowsを立ち上げてある状態でCRTにつなぎなおすと、最大解像度が1024*768になっていて、そのままでは1600*1200には変更できない。モニタタブでモニタをCV821Xに変更した後でないと変更不能なのだ。
更に困るのはCRTで1600*1200にしてある状態で液晶につなぎなおすと、液晶側は対応していないので何も表示されない。モニタの電源を落としてある状態でつなぎなおし、マウス・キーボードとこの無線機を移動し、さあ使うぞと思うと「範囲外です」のつれない返事。仕方ないので全てを元に戻してCRTの電源を入れて1024*768の60Hzに直して、再び機材の移動後にようやく使えるという状態。非常にうっとうしい。
液晶->CRTはともかく、CRT->液晶だけでも何とかならないものか。ATIのツールでショートカットを設定して、一発でモニタ状態を変更させればよさそうだが、モニタタブでモニタを変更した時点でショートカット設定を全て忘れ去ってしまうので、使い物にならない。
やりたいことは単に2つの解像度設定を(画面を見ずに)ショートカットキーで変更できればいいので、特定の解像度に変更できるツールを持ってきて、Windows標準のショートカットのプロパティにあるショートカットキーで呼び出せばそれで済むはず。というわけで探した結果、lbResolverが使えるもよう。このツールへのショートカットをデスクトップに用意して、ショートカットキーを適当に決める(私はCtrl+Alt+1)。lbResolverを起動してヘルプ−設定でデフォルトの解像度を2つ設定※(私は1024*768と1600*1200だ)し、解像度保存はオン、切り替え後の終了もチェック、アクセラレータの文字を適当に増やしてチェックは外す。これでショートカットを使って起動、今とは違う解像度が選ばれているのでそのままEnter、で解像度は変更されるはず。モジュールは常駐しないし、同じショートカットキーでオルタネート切り替えになるし、で都合よさそう。実際に画面表示されていない状態で、Ctrl+Alt+1を押す→Enterを押すことによって解像度が変更できるようになった。
※同じ解像度が複数あるが、リフレッシュレートが異なる。レートは表示されていないので変更して確かめるしかない。まあ低い順に並んでいる(60Hz,70Hz,72Hz,75Hz,85Hzなど)ようだが。
更にDVI出力のアナログ品質について。そういえば会社のPCはDVI-アナログ変換していたっけと思い出して15cm程の変換ケーブルを持ち帰ってうちのPCにつないでみた。が結局はビデオボードが悪いようでゴーストは出たままだった。
- 2003年4月22日
ATIビデオ復活
875Pを買わないことにしたので、このAthlonマシンもmATXケースに入れてサブマシン落ちにならなくなった。従ってわざわざロープロファイルにこだわってnForce2の内蔵ビデオを使う必要がなくなり、RADEON900Proを使ってもよくなった。まあこのRADEONはビデオ出力ができずにあきらめたのだが、メインで使うんならばビデオ出力できる必要もあまりない。
というわけで久しぶりにRADEONを復活させてみた。結果、このままRADEONで使うことにした。やはりRGB出力の具合が異なり、RADEONの方が文字が太めに出るのだ。液晶でも。nForce2では文字が薄くて読みにくかったのだが、これが改善された。そしてビデオオーバレイの品質とか3Dの品質も異なる。ファンがうるさいのは難点だが、止めても動いているようなので止めてみた。かつてDVD再生ができずに捨てたのだが、なぜかちゃんと再生できるようになっていた。時計がずれるのと関係していたのかもしれない。やはりnForce2内蔵ビデオよりずっと速いし、表示品質はいいし、手放せない。
で久しぶりに駄目元でセカンダリ出力を試す。以前Radeon9000Proを買ったときにKT333マザーボードで試してみたが、ビデオ出力もRGBアナログ出力もゴーストが出まくってまったく使い物にならなかったのだ。ところが今回はビデオドライバが変わったからか(Catalist3.2)チップセットが変わったからか(nForce2IGP)マザーボードが変わったからか(LeadtekK7NCR18GM)、ゴーストは皆無になり、RGB->ビデオ変換で映像には問題なくビデオ出力できるようになった。ただビデオオーバレイをフルスクリーンにするためにはセカンダリ側にデスクトップを移動しないようにして、ミラー出力にして、シアターモードにする必要がある。更にうちの場合DVD出力がフルスクリーン表示されないという問題が出ている。PowerDVDはビデオオーバレイ出力されてないのかなぁ。RealやAVIやWMVではちゃんとフルスクリーン表示されるんだけど。
http://www10.plala.or.jp/p205tb16/rd9000.html
坂井瑞穂